上顎への移植

上顎への移植

主訴は左下の親知らずの抜歯でした。しかし、左上の奥歯が虫歯で根っこだけになっており、抜歯せざるをえない状態でした。その後どうするかを患者さんとよく話し合いました。左下の親知らずが生かせるなら移植してみようかと。まずは親知らずが無事に抜けるかどうか、そして上顎は上顎洞という空洞があるので大きな親知らずを移植することができるかが難点でしたが、無事生着しました。

上顎洞に向けて歯槽骨を持ち上げるソケットリフトというテクニックを使っております。移植直後(レントゲン左下)では空洞に歯が入っている様に見えますが、術後7ヶ月(レントゲン右下)では歯の歯根周囲に白い編み目状の骨の再生が見られます。

非喫煙者の40代女性の移植の成功率は高いというデーターが出ておりますが、条件に一致する患者さんでした。また傷の回復も早い方で、安定したレントゲン像も比較的早く見られました。